レーザーフィルターとスクリーンチェンジャー比較

このコラムでは、レーザーフィルターとスクリーンチェンジャーを比較し、双方のメリット、デメリットをご説明します。
レーザーフィルターとは
リサイクル分野において、ゴム・木・紙・未溶融プラスチック等の異物を従来型のスクリーンチェンジャーに代わる新型の連続式運転可能なフィルターです。
レーザーフィルターの名前の由来は、金属プレートがメッシュの役割を担い、レーザーで金属プレートに穴を加工している為、レーザーフィルターと名付けられています。
レーザーフィルター仕組み 動画紹介
レーザーフィルターのメリットとデメリット紹介
メリット
- 高精度なフィルタリング:
レーザー技術を使用して、プレートに穴を加工しています。異物割合が多いスクラップもフィルタリングが可能。 - 連続運転が可能:
レーザーフィルターに比べて初期投資が低く、運用コストも抑えやすいです。 - メンテナンスの低減:
フィルター自体を頻繁に交換する必要がないため、メンテナンスの回数が減少します。
デメリット
- 高コスト:
レーザーフィルターは通常、スクリーンチェンジャーと比較し、高価で初期投資が大きいです。
スクリーンチェンジャーとは
スクリーンチェンジャーは、押出機におけるフィルタリング装置で、異物や不純物をスクリーン(メッシュ)で物理的に取り除く方法です。スクリーンは定期的に交換することが必要です。
スクリーンチェンジャー仕組み 動画紹介
スクリーンチェンジャーのメリットとデメリット紹介
メリット
- シンプルな構造:
スクリーンチェンジャーは非常にシンプルな構造をしており、設置や操作が比較的簡単です。 - 低コスト:
レーザーフィルターに比べて初期投資が低く、運用コストも抑えやすいです。
デメリット
- 頻繁なメンテナンスと交換が必要:
スクリーンは定期的に交換が必要であり、そのための時間と労力がかかります。フィルターの目詰まりや異物の蓄積によって、吐出量が低下する可能性があります。 - 連続運転に不向き:
スクリーンを交換する際に停止が必要なため、連続的な運転が難しいことがあります。特に大量生産時に効率が落ちることがあります。
レーザーフィルターとスクリーンチェンジャー メリットデメリット比較表
特徴 | レーザーフィルター | スクリーンチェンジャー |
フィルタリング精度 | 高精度(異物の割合が多い) | 低精度(異物の割合が約1%以下) |
コスト | 高価(初期投資が大きい) | 低コスト(初期投資が低い) |
運転形態 | 連続運転が可能 | 交換時に停止が必要、連続運転には不向き |
メンテナンスの頻度 | 低頻度(フィルターの交換が不要) | 高頻度(スクリーンの交換が必要) |
どちらを選ぶかは、使用する材料の種類や求められるフィルタリング精度、予算、運転条件などに応じて決定されます。微細な異物を高精度で取り除きたい場合はレーザーフィルターが、コストを抑えつつ、大きな異物を効率的に除去したい場合はスクリーンチェンジャーが適しています。