
プラスチック製品の原料として欠かせない「ナフサ」。
近年は、国際情勢や原油価格の変動、物流・供給網の不安定化などを背景に、ナフサ由来のバージン原料に頼りすぎない素材調達のあり方が、あらためて注目されています。
経済産業省も、石油化学製品の原料となるナフサについて、必要量は確保できる見込みとしながらも、一部では供給の偏りや流通の目詰まりが生じていると説明しています。つまり、すぐに原料が完全に不足するという話ではなく、企業としては「原料調達リスクにどう備えるか」が重要になっている状況です。
そのような中で注目されているのが、廃プラスチックを再資源化して活用する「再生ペレット」です。
再生ペレットは、工場端材や使用済みフィルム、成形ロス、硬質プラスチックなどを破砕・洗浄・押出・ペレット化することで、再びプラスチック原料として活用できるようにしたものです。
ナフサとは?プラスチック原料との関係
ナフサは、原油を精製して得られる石油製品のひとつです。
ナフサを熱分解することで、エチレンやプロピレンといった基礎化学品が作られ、そこからポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチック原料が製造されます。

目次
バージン原料だけに頼らない選択肢としての再生ペレット
ナフサ由来のバージン原料は、品質の安定性や用途の広さという面で重要な素材です。
一方で、原料価格の変動や供給リスクを考えると、バージン原料だけに依存しない体制づくりも企業にとって大切です。
そこで注目されるのが、再生ペレットの活用です。
再生ペレットは、用途や品質条件に合えば、製品の一部原料として利用できる可能性があります。
特に、工場内で発生する端材や使用済みのフィルム類を回収し、再生ペレットとして再利用できれば、廃棄コストの削減や資源循環にもつながります。
つまり、再生ペレットは「ナフサの代わりにすべてを置き換えるもの」ではなく、バージン原料への依存を減らし、原料調達リスクを分散するための選択肢として考えることが重要です。

廃プラスチックを再生ペレットにする流れ
廃プラスチックを再生ペレットとして活用するためには、材料の状態に合わせたリサイクル設備が必要です。
一般的な流れとしては、次のような工程があります。
まず、使用済みフィルムや成形ロス、硬質プラスチックなどを破砕機で扱いやすいサイズにします。
その後、汚れや異物がある場合は洗浄・脱水・乾燥を行い、押出機で加熱・溶融・混練します。
さらに、スクリーンチェンジャーやレーザーフィルターなどで異物を取り除き、ペレタイザーで粒状の再生ペレットに加工します。
この工程の中で重要になるのが、破砕機・洗浄機・再生ペレット押出機・フィルター・ペレタイザーなどの組み合わせです。
材料の種類や汚れの程度、求める品質によって、必要な設備構成は変わります。
LLDPEストレッチフィルム廃材も再生原料として活用可能
物流や工場現場で多く使われるストレッチフィルムは、LLDPEというプラスチック素材でできています。
ストレッチフィルムの主原料であるポリエチレンは、ナフサ由来のエチレンから製造されることが多く、ナフサ価格や供給状況の影響を受けやすい素材のひとつです。
ドナウ商事の既存コラムでも、LLDPEストレッチフィルムは物流・倉庫・運輸分野で広く使われる一方、使用後の廃材処理やコスト、環境負荷が課題になると紹介しています。
LLDPEストレッチフィルム廃材の再生・ペレット化と最新活用法 >
こうしたフィルム廃材は、適切な設備を使うことで再生ペレットとして活用できる可能性があります。
たとえば、ACERETECHのカッターコンパクター押出機では、使い終わったフィルムを破砕機に投入し、洗浄・乾燥・精密フィルターによる異物除去を経て、高効率にペレット化する流れが紹介されています。
ストレッチフィルムのように大量に発生しやすい廃材は、リサイクルの仕組みを整えることで、廃棄物ではなく再利用可能な資源として活かすことができます。
押出機は再生ペレット製造の中心設備
再生ペレットを製造するうえで、押出機は中心となる設備です。
押出機は、破砕・洗浄されたプラスチック材料を加熱し、溶かしながら混練し、安定した状態で次の工程へ送り出す役割を持っています。
材料に含まれる水分やガスを除去する脱気機能、異物を取り除くフィルター、安定した造粒を行うペレタイザーなどと組み合わせることで、再生ペレットの品質を高めることができます。
特にフィルム系の軟質プラスチックでは、かさばりやすく押出機へ安定供給しにくいという課題があります。
そのような場合には、カッターコンパクター付押出機のように、材料を圧縮・予熱しながら押出機へ供給するタイプが有効です。
再生ペレット押出機 6タイプの製品ラインナップ
Aceretech(エースリテック) 社は用途に合わせて6つのタイプの押出機をご提案しています。
破砕機との組み合わせでリサイクル効率を高める
再生ペレット製造では、押出機だけでなく破砕機も重要です。
大きな廃プラスチックやフィルムの塊、成形ロスなどをそのまま押出機へ投入することは難しい場合があります。
そのため、まず破砕機で材料を扱いやすいサイズに整え、押出機へ安定供給しやすい状態にすることが大切です。
一軸破砕機、二軸破砕機、粉砕機などは、処理物の形状や硬さ、処理量によって使い分けます。
たとえば、フィルムや軟質プラスチック、硬質プラスチック、フレコンバッグ、成形ロス、RDF向け廃材など、対象物によって最適な破砕方式は変わります。
そのため、再生ペレット化を検討する際は、押出機単体ではなく、破砕・洗浄・脱水・押出・濾過・造粒までを一つのラインとして考えることが重要です。
原料調達リスクへの備えとして、リサイクル設備の見直しを
ナフサ由来のバージン原料は、今後もプラスチック製造において重要な役割を持ちます。
しかし、価格変動や供給不安、環境対応、廃棄物削減といった課題を考えると、再生ペレットやリサイクル原料の活用は、企業にとってますます重要な選択肢になっていくと考えられます。
特に、自社工場や取引先から継続的に廃プラスチックが発生している場合、それを単に廃棄するのではなく、再生ペレットとして再利用できないかを検討する価値があります。
再生材の活用は、原料コストの安定化だけでなく、廃棄物削減、環境負荷低減、サステナビリティ対応にもつながります。
ドナウ商事では、廃プラリサイクル設備の導入をサポートしています
ドナウ商事では、廃プラスチックの再資源化に向けたリサイクル機械を取り扱っています。
破砕機、洗浄脱水機、再生ペレット押出機、カッターコンパクター押出機、レーザーフィルター、ペレタイザーなど、材料や目的に応じた設備提案が可能です。
「フィルム廃材を再生ペレット化したい」
「工場内で発生する端材を再利用したい」
「押出機や破砕機を組み合わせたリサイクルラインを検討したい」
「ナフサ由来のバージン原料への依存を少しでも減らしたい」
このようなお悩みがある場合は、ぜひ一度ご相談ください。
材料の種類、処理量、求めるペレット品質、既存設備の有無などを確認しながら、最適なリサイクル設備をご提案いたします。
































