プラスチックペレタイザーの3つの造粒方法を比較|ウォーターリング・ストランド・アンダーウォーターペレタイザーの違い

プラスチックペレタイザーの造粒方法とは?3つの方式をわかりやすく比較
プラスチックリサイクルや樹脂加工の現場では、押出機から出てきた溶融樹脂をどのようにペレット化するかが、最終製品の品質や生産効率に大きく関わります。
同じペレタイザーでも、造粒方法によって向いている材料、ペレットの形状、メンテナンス性、自動化のしやすさが異なります。
代表的な造粒方法には、次の3つがあります
1. ウォーターリングペレタイザー

2. ストランドペレタイザー
3. アンダーウォーターペレタイザー

それぞれにメリットがあり、どれが最適かは、材料の種類・生産量・求めるペレット品質・導入コストによって変わります。
今回は、プラスチックペレタイザーの3つの造粒方法について、リサイクル機械や産業機械の導入を検討されている方向けに、わかりやすく解説します。
ペレタイザーの選定が重要な理由
ペレタイザーは、押出機から出てきた樹脂をペレット状に加工する装置です。
一見すると、押出工程の最後にある仕上げ装置のように見えますが、実際にはペレットの品質を左右する非常に重要な工程です。
造粒方法によって、次のような点が変わります
ペレットの形状や粒のそろい方 / ペレット表面のなめらかさ / 冷却・乾燥工程のしやすさ
ラインの自動化レベル / 生産の安定性 / オペレーターの作業負担 / 設備コストとメンテナンス性
特に再生ペレットの製造では、原料の状態が一定ではないケースも多くあります。
そのため、単に「ペレットにできるか」だけではなく、長期的に安定して生産できるか、販売価値の高いペレットを作れるかという視点で、造粒方式を選ぶことが重要です。

1. ウォーターリングペレタイザーとは
ウォーターリングペレタイザーは、ダイヘッドから押し出された溶融樹脂を、回転刃でカットしながら、水の流れで冷却・搬送する方式です。
カットされたペレットは、水と一緒に流されながら冷却され、その後、脱水工程へ進みます。
比較的シンプルな構造で、コストと生産効率のバランスが良いため、プラスチックリサイクルの現場でもよく使われる方式です。
ウォーターリングペレタイザーに向いている材料
- PEフィルム
- PPフィルム
- 軟質プラスチック
- 袋類
- 織袋
- 軽くてかさばりやすいリサイクル材
特に、フィルムや袋類などの軟質プラスチックを再生ペレット化する場合に使われることが多い方式です。
ウォーターリングペレタイザーのメリット
ウォーターリングペレタイザーのメリットは、構造が比較的シンプルで、導入コストを抑えやすい点です。
また、フィルム系や軟質材料との相性が良く、リサイクルラインに組み込みやすいことも特徴です。
一方で、材料や条件によってはペレット形状にばらつきが出る場合もあるため、最終用途や求める品質に応じた検討が必要です。

2. ストランドペレタイザーとは
ストランドペレタイザーは、押出機から出た樹脂をひも状に押し出し、水槽で冷却した後、引取装置で搬送し、カッターでペレット状にカットする方式です。
工程としては、
溶融樹脂をストランド状に押し出す ➡ 水槽で冷却する ➡ 引取装置で安定搬送する ➡ ペレタイザーでカットする
という流れになります。
目で状態を確認しながら運転しやすいため、比較的扱いやすい造粒方法です。
ストランドペレタイザーに向いている材料
- ABS
- PS
- PC
- 硬質プラスチック
- エンジニアリングプラスチック
- 改質プラスチック
硬めの樹脂や、ストランドとして安定して引き取れる材料に適しています。
ストランドペレタイザーのメリットと注意点
ストランドペレタイザーは、設備構成がわかりやすく、初期投資を抑えやすいことがメリットです。
また、運転中の状態を確認しやすく、メンテナンスもしやすい方式です。
ただし、ストランドが切れたり、引取が不安定になったりすると、生産が止まることがあります。
そのため、材料の状態やオペレーターの調整技術によって、生産安定性が左右されやすい点には注意が必要です。

3. アンダーウォーターペレタイザーとは
アンダーウォーターペレタイザーは、ダイヘッドから出た溶融樹脂を、水中で直接カットする造粒方式です。
樹脂はダイから出た直後に回転刃でカットされ、同時に循環水によって冷却・搬送されます。
ペレットの形状が丸く整いやすく、表面もなめらかになりやすいため、高品質なペレット製造に向いています。
アンダーウォーターペレタイザーに向いている材料
- PA
- 高MFR材料
- エンジニアリングプラスチック
- 高機能樹脂
- マスターバッチ
- 高品質な再生ペレット
- マイクロペレット
高いペレット品質が求められる用途や、大量生産、連続運転を重視するラインに適しています。
ECON社 アンダーウォーターペレタイザーの特徴
ドナウ商事では、オーストリアのECON社アンダーウォーターペレタイザーを取り扱っています。
ECONは、プラスチック業界向けのアンダーウォーターペレタイザーを専門に開発・製造しているメーカーです。ドナウ商事のECON紹介ページでも、同社が1999年にオーストリアのリンツで設立され、バージン樹脂メーカー、コンパウンダー、マスターバッチメーカー、リサイクル業界などを対象としていることが紹介されています。
ECONの大きな特徴のひとつが、断熱式ダイプレートです。

アンダーウォーターペレタイザーでは、ダイから出る樹脂を水中でカットするため、ダイ部分で樹脂が冷えすぎると、詰まりや造粒不良の原因になることがあります。
ECONの断熱式ダイプレートは、樹脂がダイ穴内で固化しにくい構造となっており、安定した造粒につながります。ドナウ商事の産業機械ページでも、ECONの断熱式ダイプレートにより、汎用樹脂、エンプラ、スーパーエンプラ、バイオプラスチック、ホットメルト、マイクロペレットなど幅広い樹脂のカットに対応できる点が紹介されています。
また、ドナウ商事のECON製品ページでは、ダイス清掃後に短い手順で生産を開始できることや、循環水で冷却しながら樹脂をカットする仕組みも紹介されています。
3つのペレタイザー方式の選び方
ペレタイザーを選ぶ際は、単純に価格だけで比較するのではなく、材料・生産量・品質・運用体制を総合的に見ることが大切です。
フィルム・軟質プラスチックが中心の場合
PEフィルムやPPフィルム、袋類、軟質プラスチックを中心に再生ペレット化する場合は、ウォーターリングペレタイザーが候補になります。
コストと処理能力のバランスがよく、リサイクルラインにも導入しやすい方式です。
硬質樹脂やエンジニアリングプラスチックの場合
ABS、PS、PCなどの硬質樹脂や、ストランドとして安定して引き取れる材料の場合は、ストランドペレタイザーが候補になります。
初期投資を抑えたい場合や、シンプルな構成で運用したい場合に適しています。
高品質・大量生産・自動化を重視する場合
高品質なペレットを安定して生産したい場合や、大量生産、自動化、省人化を重視する場合は、アンダーウォーターペレタイザーが有力な選択肢になります。
特に、丸く均一なペレット、マイクロペレット、高機能樹脂、PET、PA、マスターバッチなどの分野では、アンダーウォーターペレタイザーのメリットが出やすくなります。
ペレット品質は販売価値にも関わる
ペレットの形状や品質は、最終製品の見た目だけでなく、販売価値にも関わります。
● 粒の大きさがそろっている ● 丸みがある ● 表面がなめらか
● 水分や異物の影響が少ない ● 安定して供給しやすい
このようなペレットは、次工程での扱いやすさにもつながります。
再生ペレットの品質を高めたい場合、破砕機や押出機だけでなく、最終工程であるペレタイザーの選定も重要です。
ドナウ商事ではリサイクル機械・産業機械の導入をサポートしています
● 再生ペレット押出機 ● スクリーンチェンジャー ● 各種リサイクル設備
など、材料や目的に合わせた機械選定をサポートしています。
「どのペレタイザー方式が自社の材料に合っているかわからない」
「既存のストランドカットでペレットが安定しない」
「高品質な再生ペレットを作りたい」
「押出機とペレタイザーを組み合わせて導入したい」
「リサイクルライン全体を見直したい」
このような場合は、ぜひドナウ商事へご相談ください。
材料の状態、生産量、求めるペレット品質、既存設備との相性を確認しながら、最適なリサイクル機械・産業機械の導入をサポートいたします。
導入検討の際のよくある質問(FAQ)
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Q1. 特定の材料に基づいて、どのペレット化方法が適しているかを迅速に判断するにはどうすればよいですか?
- → 一般的に、適切な方法は材料の物理的形状と溶融特性に基づいて決定できます。
フィルムおよび軟質材料(PE/PP)👉 ウォーターリングペレタイザーが推奨されます。
硬質プラスチック(ABS/PS/PC)👉 ストランドペレタイザーが適しています。
高流動性またはプレミアム材料(PET/PA)👉 アンダーウォーターペレタイザーが推奨されます。👉材料が複雑な場合や混合物の場合は、最適なソリューションを決定するために試運転を行うことをお勧めします。
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Q2. 長期的かつ安定した生産には、どちらのペレット化方法がより適していますか?
- → 目標が長期的な安定運転である場合:
ウォーターリングペレタイザー: 安定性とコスト効率の最適なバランスを提供します。
アンダーウォーターペレタイザー: 最高の安定性を提供しますが、より複雑なシステムが必要です。大規模な連続生産には、アンダーウォーターペレタイザーが明確な利点を提供します。
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Q3. ペレット化の方法は製品の最終販売価格に影響しますか?
- → はい、その影響は大きいです。
均一な球形ペレット(アンダーウォーターペレタイザーなど)は、高級市場へのアクセスが容易になります。
不規則なペレット(特定のストランドペレタイザーなど)は、比較的低価格で販売されます。高品質のペレット化は、リサイクル材料の付加価値を大幅に高めることができます。
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Q4. 異なるペレタイザー間で、メンテナンスコストに大きな違いはありますか?
- → 一般的に言えば、
ストランドペレタイザーはメンテナンスが最も簡単で、コストも最も低く抑えられます。
ウォーターリングペレタイザーはメンテナンスの手間は中程度で、ブレードの交換も容易です。アンダーウォーターペレタイザーは複雑なシステムで、より専門的なメンテナンス技術が必要です。選定にあたっては、「設備購入費用+長期メンテナンス費用」を合わせた総コストを考慮することをお勧めします。
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Q5. 後からペレタイザーを変更またはアップグレードすることは可能ですか?
- → 場合によっては可能ですが、生産ライン全体の互換性を考慮する必要があります。
ウォーターリング↔ストランド:調整は比較的簡単です。
アンダーウォーターペレタイザーへのアップグレード:通常、システム全体の再構成が必要です。後々の高額な変更費用を避けるため、初期計画段階でターゲット市場を明確に定義することをお勧めします。
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