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押出機のトラブル原因と対策|吐出ムラ・温度上昇・焦げ・黄変を工程別に整理

 

押出機のトラブル原因と対策|吐出ムラ・温度上昇・焦げ・黄変を工程別に整理

押出機(エクストルーダー)は、条件が少しズレるだけで「吐出が安定しない」「温度が上がりすぎる」「焦げる」「黄変する」「泡が出る」など、さまざまなトラブルが起こります。
大事なのは、闇雲に設定をいじるのではなく、工程ごとに“原因の当たり所”を絞っていくことです。

この記事では、よくある症状を 工程別( 供給 → 溶融/混練 → 脱ガス → ろ過 → 成形 → ペレット化 )に整理し、現場で確認すべきポイントをまとめます。

まずは結論:トラブル切り分けは「順番」が9割

押出機トラブルは、以下の順で見ると最短で原因に近づきやすいです。

1. 原料(状態):含水、かさ密度、異物、配合、MFR/粘度

2. 供給(入れ方):ブリッジ、噛み込み、供給ムラ

3. 温度(実測):設定値ではなく「実測値の安定」

4. 圧力(変動):スクリーン目詰まり/ギアポンプ有無

5. 脱ガス(ベント/真空):泡・銀条・臭気

6. 先端(ダイ/ペレット化):筋、片寄り、粒不良

よくある症状一覧(“原因の当たり所”早見表)

症状 ありがちな原因 最初の確認
吐出ムラ/圧がふらつく 供給ムラ、温度不安定、スクリーン目詰まり、スクリュー摩耗 原料供給の安定、圧力トレンド、スクリーン交換頻度
樹脂温度が上がりすぎる 回転数過多、せん断過多、滞留、温度プロファイル不適 回転数、トルク、ゾーン温度、樹脂温度(実測)
焦げ・黒点が出る デッドスペース滞留、清掃不十分、温度過多、酸化 清掃履歴、運転停止時の処置、ダイ周り
黄変する 過熱、滞留、酸化、添加剤との相性、脱ガス不足 低回転/低温の検討、ベント、原料ロット
泡・銀条・臭気 含水・揮発分、ベント詰まり、真空不足 含水率、真空度、ベントの詰まり/温度
スクリーン目詰まり頻発 異物量多い、メッシュ細かすぎ、前処理不足 異物の種類、メッシュ選定、破砕/洗浄条件
粒がそろわない/糸引き 押出温度・冷却・カット条件の不整合 ペレタイザー方式、冷却、刃の状態

工程別:原因と対策(チェックリスト)

1)供給工程(ホッパー〜供給口) 

症状:吐出ムラ、圧力変動、噛み込み不良、詰まり

原因例

  • かさ密度が低い材料(フィルム・不織布等)でブリッジが起きている
  • 原料の粒度・形状差が大きく、供給が脈動している
  • 供給口の温度が高く、溶け・貼り付きが発生している

 

現場チェック

  • ホッパー内で材料が「落ちているか/空洞化していないか」
  • 供給部の温度(結露・溶け付き)
  • 供給が不安定なら、攪拌・フィーダー・前処理(圧縮/裁断)の検討

2)溶融・混練工程(スクリュー/バレル)

症状:温度上昇、焦げ、黄変、吐出不安定

原因例

  • 回転数を上げすぎてせん断熱が増えている
  • スクリュー摩耗や材質/形状の不一致で、混練が不安定
  • 停止・立上げ時に材料が滞留して焼けやすい

 

現場チェック

  • 回転数を下げたとき、樹脂温度・品質が改善するか
  • トルクの急変(負荷が一定か)
  • 清掃のタイミング(ダイ周り・スクリュー先端のデッドスペース)

3)脱ガス工程(ベント/真空)

症状:泡、銀条、臭気、外観不良、物性低下

原因例

  • 原料の含水や揮発分が多いのに、ベントが効いていない
  • ベント部が詰まり、実質的に脱ガスできていない
  • 温度プロファイルのせいで、揮発のタイミングが合っていない

 

現場チェック

  • 含水率(乾燥条件・保管状態・洗浄後の水分)
  • 真空度(ポンプ能力・漏れ・配管詰まり)
  • ベントからの噴き上がり(条件ズレのサイン)

4)ろ過工程(スクリーンチェンジャー/フィルター)

症状:圧力上昇、吐出ムラ、スクリーン交換頻発

原因例

  • メッシュが細かすぎて詰まりやすい
  • 異物量が多く、前処理(破砕・洗浄)が追いついていない
  • 切替方式・運転条件が合っておらず、圧が揺れる

 

現場チェック

  • スクリーン交換(または自動切替)の頻度と圧力上昇の関係
  • 異物の“種類”(紙・金属・砂・焦げ)を把握する
  • 必要に応じて、方式変更(例:自動連続式/レーザー等)も検化

5)成形(ダイ)〜ペレット化(ペレタイザー)

症状:筋、片寄り、寸法不良、粒不良、糸引き

原因例

  • ダイ温度ムラ・汚れで流れが偏っている
  • 冷却条件が不適で、カットが安定しない
  • 押出温度が高すぎて糸引きしやすい(逆に低すぎても切れ不良)

 

現場チェック

  • ダイ清掃、ダイ温度の均一性
  • ペレタイザーの刃の状態/回転数/冷却(水量・温度)
  • 方式(水中・ストランド等)と材料特性の適合

相談・見積り前に整理すると早い「確認項目」

トラブル相談の際、下記が分かると原因特定が一気に早くなります。

材料 樹脂種類、配合、添加剤、MFR/粘度、含水率
供給 供給:形状(フレーク/粉/フィルム)、かさ密度、投入方法
条件 条件:回転数、ゾーン温度、樹脂温度(実測)、圧力トレンド
ろ過 メッシュ、交換頻度、異物種類
先端

ダイ形状、ペレタイザー方式、冷却条件

症状

いつから/どのロットから/再現条件

押出機のトラブルに関するよくある質問(FAQ)

まとめ

押出機トラブルは、原因が1つとは限りません。だからこそ、
原料 → 供給 → 温度 → 圧力 → 脱ガス → 先端

の順で切り分けると、最短で答えに近づけます。

ドナウ商事では、材料・用途・現場条件を伺ったうえで、押出機本体だけでなく周辺機器(ろ過・ペレット化・前処理)まで含めた最適提案が可能です。
症状は分かるけど、どこから見直せばいいか分からない 」という場合も、お気軽にご相談ください。

 

ドナウ商事では、現場の課題に応じて最適な押出機のご提案を行っております。リサイクル効率化や省エネ、品質改善に課題を感じておられる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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